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松前公高の「たった三言」その2

こんにちわ。松前公高です。いよいよはじまります「MIDI WORLD」。実は私もアップルのブースで「CUBASE4.0」を、HOOK UPのブースで「ACID」をデモンストレーションする事になりました。東京近郊の方、是非見にきてくださいね。

今回の注目はハードディスクレコーディングのソフトウェア、オーディオボードなどではないでしょうか?。そこでこの連載でも特集を!と考えたのですが、CUBASE、ACIDのデモをやる人間としては公平性を欠く恐れもありますので、今回は周辺機器であるオーディオボードをチェックした感想をまとめる事にしました。

DTMをやるためにまず必要なのがMIDI音源、そしてシーケンサーソフトですが、そのシーケンスソフトが徐々にハードディスクレコーディング対応になってきたのですから、そちらにも手を出さない訳にはいきません。
ソフトが進化して対応してくれたのなら、ハードディスクレコーディングに必要なものはあとはオーディオボードと、豊富なディスク容量 だけという事になります。

しかしそのオーディオボードというのがくせもの。ウィンドウズ環境ではサウンドブラスターが有名ですが、あくまでもこれはゲームなどのサウンド再生向けといったクオリティ、しかしこれがあまりに有名な為に「ウィンドウズはオーディオが弱い」等と言った誤解を生んでしまった程です。
十万円のオーディオボードを積んだマッキントッシュと、一万円そこそこのサウンドブラスターだけのウィンドウズを比較するのはあまりに失礼でしょう。

そこで今回はウィンドウズで使用可能な、本格的なオーディオボードをいくつかとりあげてみました。
多少高価ですが、ご存じの様に録音は入出力が命。「ハードディスクレコーダー単体機」もかなり安くなってきましたが、コンピューターを持っていれば、オーディオボードとソフトウェアだけを追加する方が安い場合もありますし、何より画面 で波形を見ながら編集出来るのは、単体機にはまだあまりない機能です。

◆DSP FACTORY YAMAHA
「02Rグレードの環境をPCIボードに」というふれこみのこのカード、そう聞けばかなりすごそうだけど、実際には対応したソフトウェアがあれば、内部でDPSを使ってEQやエフェクトをかけ(CPUに負担をかけずにエフェクトをかけられる)、最終的に2ミックスで出力出来るという事だ。
ただそれだけの入力数がハードエウェアとして存在してる訳じゃないので、キーボードミキサーなどといった目的では使用出来ない(ハードディスクレコーディングされたものが前提になる)のと、やはり実際のフェーダーがないので直感的な操作は困難。
DSP付きでこの値段は恐ろしく安いのは事実なので、パラアウトが必要ない人には最もおすすめのボードになる可能性もある(今後のソフトウェアの対応を見守っていきたい)。

◆KORG 1212 KORG
http://www.korg.co.jp/products/catalog6/SL.html
12IN12OUTという充実した入出力で、特にADATオプティカル入出力があるので、パラアウトしたい場合はかなり強力。
発売当時はマックでは対応ソフトが少なくて不安だったけど、既にかなり多くのソフトウェアが対応しているので、今や最も安心して買えるボードになっている。
複数台使用も可能でその機能をフルに発揮したいなら02Rなどの外部デジタルミキサーでのミキシングという前提になるが、もちろん2チャンネルのアナログ、デジタルがそれぞれあるので通 常の使い方も可能。

◆STUDI/O SONORUS
http://www.hookup.co.jp/sonorus.htm
ADATオプティカル入出力がそれぞれ2つずつ、つまり計16IN16OUT+2アナログアウトになっているので、8IN8OUTのボードを2つ買うなら、こっちの方がお得だし、これを2台増設すれば32IN36OUTにもなる。
充実したパラアウトの威力を発揮する為には16チャンネル以上の外部デジタルミキサーでの使用がおすすめになる。
デジタルミキサーを使用しないで内部で2ミックスにまでしてしまおうという人にとっては、アナログIN、コアキシャルのデジタルIN/OUTがないのがちょっとつらいかもしれない。

◆AUDIOMEDIA III DIGIDESIGN
http://www.avid.com/products/audio/amiii/index.html(英語)
PRO TOOLSで有名なDIGIDESIGN社の製品で、マッキントッシュでは定番中の定番、これしかない!という時代が長く続いたオーディオメディアのPCI版がこの「III」だが、アナログ、デジタルそれぞれ2IN2OUTは今となっては内容的にも価格的にも、時代遅れの感がある。
ただ、マッキントッシュにおいてソフトウェアの対応という点では今でもバツグンで、まずこのボードを基準にして開発されてきた経緯もあるので、対応していないソフトを探す方がむずかしい。
DIGIDESIGN社自体がPRO TOOLSにあまりに力を注ぎすぎて、他社に対抗すべき低価格のオーディオボードがまだ出ていないのが残念である。

◆Prodif 32 SEK'D
http://www.sekd.com/
http://www.hookup.co.jp/prodif32.htm
ハードディスクレコーディングソフトのSAMPLITUDEで有名なSEK'D社のオーディオボードで、24ビット対応のデジタル専用I/O、S/P DIF にもAES/EBUにも対応している。

なんとSamplitude BasicというSamplitudeを簡単にした8トラックバージョンが付属しているので、買ったその日からHDレコーディングが可能。96kHz録音にも対応したProdif 96や本格的な24bit A/D D/Aコンバーター2496も近日登場するので、今後もこのメーカーは目が離せない。

それでは、また。


プロフィール

松前公高(まつまえきみたか)

87年エキスポでデビュー。その後、S.S.T.バンドをへて多くのゲームミュージックを制作。
テクノ系アーティストとしてソロアルバムもトランソニック、ソニーなどから発売。
また、キーボードマガジン、サウンドアンドレコーディングマガジンではアナログシンセに関する連載や辛口のレビューで有名。
昨年はソフトバンクより DTMを哲学する!「デジタルミュージックブック」を出版。

 

リアルオーディオ、DTMのFAQ、日記、旅行記と支離滅裂に満載
「松前公高ホームページ」http://www.pluto.dti.ne.jp/~matsumae/
全然DTMと関係ない?ウェブ版PC Musicとも言えるM-Zineで連載中
「松前公高のオヤジのグチ」http://www.zdnet.co.jp/music/