シンセ温故知新
「モーグ・モジュラー V」 昔を懐かしむのも良し。また、最新の音楽シーンに使うのも良し。


シンセ温故知新「モーグ・モジュラー V」 【'03年8月27日号 No.0206】
ライター:ひじり

うーむ。モーグである。昔は、ムーグ、ムーグと呼んでいたのであるが、最近は、 モーグと呼ぶのだなと改めて関心。そのモーグであるが、プロトタイプが1964 年に作られたというのだから、今から約40年前のことである。ELPのファースト アルバム「タルカス」が1971年、冨田勲氏の「月の光」が1974年、おそらくこ の頃から、シンセサイザーとかモーグ(ムーグって言ってましたけど)、という 言葉が音楽の中で使われだした最初なのである。あまりにも昔すぎて若い読者 にはちんぷんかんぷんだと思う。

なにしろ、その時分中学生だった私は、おそらく、家が買えるほど値段がする (らしい)、モーグシンセサイザーを夢見ながら、冨田勲「月の光」のレコー ドを穴の開くほど聴いていたのだ。何せ中学生なのでクラシックのなんたるか など微塵も理解していなかったのだが、モーグシンセサイザーを使ったドビッ シューの「月の光」は未知の音に満ち満ちていたことを今でもはっきりと覚え ている。

昔話が長くなったが、その家が買えるほどのスーパーなモーグシンセサイザー が、なんと39,800円で手に入るようになったのだ。世の中の進歩はめざましい ばかりである。写真を見る限りでは、子供の頃見た宇宙船の操作パネルのよう な、つまみ類とケーブルまで、本物そっくり!である。これは、触ってみたい! あのつまみを、このつまみをグリグリしてみたい!という衝動に駆られた。

ということで、さっそく触ってみた。実のところ、つまみやコードに興味があっ たのだが、触ってみると、いや、聴いてみると、なかなか音が良いのだ。考え てみれば、モーグは現在のダンスミュージックに必須であるアナログシンセの 元祖親玉なのだから、当然音が良いのである。ましてや、元々モーグを作った 人が、これは、本物に近いと太鼓判を押している「モーグ・モジュラー V」な のだから、音が良くて当然なのである。出音の品質はサウンドカードに委ねら れるのだが、最近の3万クラスのサウンドカード、あるいはUSB接続のオーディ オインターフェイスであれば、アナログシンセ特有のぶっとい音が楽しめるの は請け合いである。

さて、つまみやコードでのパッチングにはアナログシンセの仕組みを理解する 必要がある。いわゆる、VCO、VCF、VCAである。これを理解することによって シンセサイザー本来の音作りを楽しむことが出来る。がしかし、仕組みなど知 るのは面倒くさいというものぐさなユーザーにもプリセットを使うだけでも十 分楽しめるようになっている。ダンスにつかえる太いベース、リードをとると いえばこの音しかない!というモーグリード、生楽器のシミュレーションから、 それから、これは最近のシンセの音作りでよく使われる類の、鍵盤を弾いてい ると音が変化していく環境的な音まで満載である。

昔を懐かしむのも良し。また、最新の音楽シーンに使うのも良し。時代を超えた シンセが今甦った。
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アイデックス音楽総研
 → http://www.idecs.co.jp/
モーグ・モジュラー V
 → http://www.idecs.co.jp/musicsoftware/moogmodular/index.html


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