DTM GUIDE
●DTM GUIDE (前編)
●DTM GUIDE (後編)


DTM GUIDE(前編)【'99年09月30日号 No.0025】
ライター:
勝田哲司
MIDI音源やハードディスクレコーダーなど、最近になって、新しい製品が続々と発売されています。また、インターネットではMP3やGM2などの新技術の動向が注目されています。その一方で、初心者の方ですと「そもそもDTMにはどんなやり方があるの?」とか、「やってみたい事があるのだが、どういう機材を揃えればいいの?」とか、基本的な事柄でお悩みの方もいると思います。今回は、前編・後編の2回に分けて、DTMに関連するハード、ソフトを概要的に紹介するとともに、今後の動向を予測してみたいと思います。
▼MIDI音源

DTMの世界で、音源と言えばMIDI音源のことを指します。音源は、サウンドモジュールとも呼ばれますが、要するに、シンセサイザーの鍵盤部分を取り除き、音を出す部分だけを箱に納めてユニットにしたものです。サンプラーなども広い意味で音源になりますが、一般 的にMIDI音源と言った場合、GM(あるいはGS、XG)という規格に沿って製品化されたものを指します。

ローランドのSC-88シリーズや、ヤマハのMUシリーズがこのMIDI音源にあたります。MIDI信号を受けて音を出すようになっていますから、キーボードやパソコン等、MIDI信号を送信するための機器がないと、ただの箱になってしまいます。

この音源を外部機器ではなく、ソフトウェアとしてPC内部に取りこんでしまうこともできます。これが、ソフトウェア音源、あるいは、ソフトウェアシンセサイザーと呼ばれるものです。ソフトウェア音源の場合、音色の加工等の色々な機能を付加しやすいという利点があるため、PCの性能がますます向上していくことを考えると、今後、さらに期待される技術と言えます。

▼シーケンスソフト

シーケンスソフトとは、PCでMIDIデータを編集するためのソフトのことです。Windowsでは、XGworks, SSW, Cakewalk, レコンポーザなどがこれにあたります。どのソフトでも、できることにさほど差はありません。しかし、各ソフトのそれぞれに特徴があり、例えば、Xgworksは、ヤマハ製音源との親和性が優れていますし、SSWは初心者のためのオートアレンジの機能が優れているといった具合です。新しい製品では、MIDI編集の機能だけでなく、Audioを扱うための機能が付加される傾向があります。このような製品では、MIDIの演奏を録音するだけでなく、それにあわせてボーカルを録音することも可能になるわけです。

▼MIDIコントローラ

少し耳慣れない言葉だと思いますが、MIDIコントローラーとは要するに、MIDIキーボードやMIDIギターのように、演奏の情報をMIDI信号に変換して、音源やPCに送るための機器のことです。少し変わったところでは、リコーダーのような形をしたWindコントローラとか、最近楽器屋さんでよくみかけるようになったサイレント・ドラムなどもMIDIコントローラです。(さらに、怪しげなコントローラーもあるのですが、それはまたの機会に紹介します。)シーケンスソフトでデータを入力する場合、PC上でマウスだけで入力していくこともできますが、楽器の心得がある場合は、これらのコントローラを使用すると、効率的な入力を行うことができます。

最近発売されたKORGのKAOSS PADという製品をご存知でしょうか?パッドを指でスクラッチすると、エフェクトが色々に変化するという製品ですが、この製品にはMIDIコントローラとしての機能も備えられています。つまり、パッドのスクラッチによって、MIDI機器をコントロールすることができるわけです。今後は、このような少し変わった感じのコントローラも増えてくるかもしれません。


次回、後編ではオーディオの方に少し視点を移して、WAV、MP3など、各種サウンドファイルのフォーマットの話や、ハードディスクレコーディング、CD−Rなどについての話をしたいと思います。

 筆者のホームページでは、DTMに関する色々な情報や、各種ツールについて紹介しています。MIDIツールのダウンロード・コーナーもありますので、ぜひお越しください。<勝田哲司>

http://www.asahi-net.or.jp/~HB9T-KTD/music/musj.html


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DTM GUIDE(後編)【'00年04月15日号 No.0048】
ライター:
勝田哲司
前回は、各種サウンドファイルのフォーマットについての話をしましたが、今回は、ハードディスク・レコーディングとCDの制作について話をしたいと思います。

ハードディスク・レコーディング

一昔前まで、「宅録」と言えば、マルチトラック・レコーダーと呼ばれる機材を使用しての曲製作を指していました。マルチトラック・レコーダーは、簡単に言えば、トラックが複数あるテープ・レコーダーのことで、4トラックや8トラックのものがありました。(これに対して、通 常のテープ・レコーダーは、2トラックしかありません。) 現在の「宅録」は、このマルチトラック・レコーダーをデジタル化したハードディスク・レコーダーが主流になっています。ハードディスク・レコーダーは一見すると、スタジオなどでよく見かけるミキサーのような形をしていますが、録音を行うためのハードディスクを内蔵しています。ハードディスク・レコーダーは幾つかのメーカーから発売されていますが、人気が高いのは、ローランドのVSシリーズです。16トラックのVS-1680という製品は、各種エフェクトなどの機能も豊富で、プロのレコーディングにも耐えうる仕様になっています。ハードディスク・レコーダーには、メーカーにより、それぞれ特性があります。例えば、ローランドの製品は、豊富なエフェクトと操作性が売りです。これに対し、AKAIの製品では、データを圧縮しないため、データ圧縮を行う同レベルの他社製品に比べて、音が良い(録音した時の音に近い)という特徴があります(全ての製品がこれに該当するわけではありません)。これからハードディスク・レコーダーを購入する方は、音質、エフェクトの数、サイズ(携帯できるかどうか)などに注意して、どの製品を買うかを決めれば良いと思います。

最近では、このようなハードディスク・レコーダーの機能を、パソコンのソフトウェアで実現する製品も発売されています。また、シーケンスソフトの中には、MIDIとWAVサウンドを同期させて録音できるような製品もあり、ハードディスク・レコーダーと同等のことが行えるようになっています。処理能力の高いPC(Pentium||| 450MHz程度)を所有している方は、これらのソフトウェア製品も、検討されると良いかと思います。

CD制作

バンドや個人などのデモテープを作成する際に、上記のようなハードディスク・レコーダーを使用することで、クオリティの高い曲を仕上げることができます。ハードディスク・レコーダーに録音された曲は、そのハードディスク・レコーダーでしか再生することができませんから、最終的には、それを、テープやDAT、MD、CD等に落としてやる必要があります(この作業をミックス・ダウンと呼びます)。それぞれのメディアには長所、短所がありますが、音質、携帯性などを考えると、やはり最終成果 物は、CDにしたいところでしょう。CDを作成する場合は、CD ROMライターと呼ばれる装置をPCに接続して行いますが、PC用のものであれば、3〜4万円程度で購入できますし、メディア(ブランクのCDでCD-Rと呼びます)も一枚200円程度です。(ローランドのVSシリーズなど、専用のCD ROMライターを購入しなければならない製品もありますので、注意して下さい。)たまに、インティズ系のCDで、CD ROMライターで作成したCDを販売しているのを見かけることがありますが、あまりお金がかからないので、良い方法かもしれません。ただし、CD ROMライターで作成したCDは、プレスしたCDと違い、全てのCDプレイヤーで再生できるわけではありません。一部のカーオーディオなど、きれいに再生されないプレイヤーもあるようです(音が飛びます)。


筆者のホームページでは、DTMに関する色々な情報や、各種ツールについて紹介しています。WindowsやMacintosh用のMIDIツールのダウンロード・コーナーもありますので、ぜひお越しください。<勝田 哲司>

http://www.asahi-net.or.jp/~HB9T-KTD/music/musj.html