ヤマハ:SOL2
【'03年06月25日号 No.199】 ライター:ひじり

「SOL2ファーストインプレッション」

今年の夏も暑そうである。さて、この暑い夏に負けない熱い商品が登場した。 ヤマハミュージックシーケンスソフト「SOL2」である。「SOL2」は、「SOL」の 後継であり、MIDI製作で多くの人に使われている「XGワークス」の血を受け継ぐ ソフトである。まさに定番と言っても過言ではない。

「SOL2」の画面を開いてみると、「SOL」とあまり違いがない事に気づく。細部 の動作に使いやすい変更があるのだが、操作感も大きな違いを感じない出来であ る。「SOL」を使い慣れているものにとってはありがたい話である。評判の良か ったタイムストレッチ、タイムスライス機能も大きな変更点はない。それではど こが新しくなったのだろうか。

まず、最初にあげられるべきはVSTプラグインが使えるようになっていることで ある。同梱のソフトシンセ「S-YXG50」もVST版となっている。つまり、VST対応 ソフトであれば、(おそらくは)どれでも「SOL2」上で使えるのである。現在市 販されているソフトシンセサイザーやソフトエフェクターのほとんどがVST対応 となっているので、「SOL2」上でそれらのソフトを自由に組み合わせて使えるこ とが出来るのである。また、VST対応のシェアウェアもネット上に無数にあるこ とも頼もしい限りである。

このVST、「SOL2」のオーディオミキサーで指定すると、指定したVSTの画面 が現 れて使えるようになる。つなぎこみは非常に容易である。そして、このVSTソフ トシンセを使ってミックスダウンを行うことで、「SOL2」のみでWAVデータが作 成できるのがなんとも便利なのだ。従来の「SOL」であると、オーディオデータ を一度サウンドカードに出して、戻してやるといういささか煩雑な作業が必要だ ったのだが、「SOL2」では単体で出来てしまうのである。ものぐさな小著にとっ ては大きな魅力である。まさに、コンピューターを使う醍醐味と言ったところで ある。

「S-YXG50 VST版」以外にも、ボーカル録音用のエフェクトVSTとして「Pitch Fix」 と「Vocal Rack」も同梱されている。「Pitch Fix」は、ボーカルのピッチのずれ を補正するもので、歌の下手糞な小著にはありがたいかもしれない。最近のフィ ルターを通したようなギミック的使い方も出来るということ。また、ボーカル録 音に必須ともいえるべきコンプレッサー/ハーモニックエンハンサー/3バンド イコライザー/ディエッサー/ノイズゲート/ディレイまでを網羅した「Vocal Rack」も逸品である。ボーカルをまともに録音しようと思うと必要なエフェクター なのだが、いままでは値が高くてなかなか揃える事が出来なかったものが、 「SOL2」にはオマケでついてきてしまうのだから、良い時代になったものである。

驚かされたのは、マスタリング用VSTエフェクト「Final Master」である。自作 CDを作った人であればわかってもらえるが、素人の作ったCDは、市販のCDに比べ て”音が小さい”のである。いわゆる音圧が低いと呼ばれる現象なのだが、 「Final Master」は、これを一気に解消してくれる。ちなみに小著はマスタリン グの定番と言われるWAVES社の「L1」を使用しているのだが、で「Final Master」 を試してみる限り、大きな差を感じられなかった。「SOL2」を使い込んでいない ので断定は出来ないが、かなり使えるレベルにあると思われる。

さて、今回は紹介にとどめたが、次回は製品版を手に入れてもう少しつっこんで 書いてみることにする。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ヤマハ 「SOL2」→ http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/soft/sol2/index.html
体験版→ http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/dl/tryout.html#sol2