ロードテスト【ソフト】
ヤマハ: 「MOTIF ES」
第1回 「旧シリーズとの比較」
第2回 「鍵盤は弾けなくとも・・・」
第3回 「最強のDTMマシン」



ヤマハ
「MOTIF ES」
 第3回 「最強のDTMマシン」
ライター:ひじりES 【'03年10月9日号】


昨今はDTM音源にGSやらXGやらと言わなくなってきた・・・と思っているのだが、 皆さんは如何であろうか?ネット上のMIDIデータの著作権上の規制と、ソフト音 源の台頭が原因だと思っているのだが、シーケンサーをPCでやるにしても、音源 はハードにするという選択肢も十分考えられるのではないだろうか。

もちろん、全てをPC上でまかなってしまうという発想は魅力なのだが、いかんせ ん、安定性や音質の問題を考えると、現状ではハード音源を使う、というのはま だまだ現実的なのである。そこで、この「MOTIF ES」の登場である。PCとはUSB ケーブル1本で接続終了である。

「MOTIF ES」は、音質にしても音色にしてもプロレベルである。それだけでも十 分なのだが、PC上のソフトシーケンサーとの相性もすこぶる良いのである。ソン グ/パターン再生(マルチパート)時に必要なミキシングやエフェクトの設定をパー ト毎にエディットできるユーティリティソフト「Multi Part Editor for MOTIF ES6/7/8」が同梱されており、これが大変使いやすいものになっている。もちろん 本体でも設定はできるのだが、シーケンサーが走っているPC上で、マウスを動か すだけで、しかも同時にパートごとの音色選びやエフェクト等がいじれるのだか ら、便利この上ない。当然のことながら、ヤマハ以外のシーケンスソフトでも並 行して使用することが可能である。

また、PC上のシーケンスソフト「SQ01 V2」「SOL2」「Cubase SX」「SONAR 2.0」 「Logic 5.5」「Digital Performer 3.1」については、「MOTIF ES」のノブやコ ントローラーがシーケンスソフトのコントローラーとして使用できるので、シー ケンスソフトのコントロールも便利になる。例えば、「MOTIF ES」のスライダー を動かすと、シーケンスソフトのミキサースライダーが動く、「MOTIF ES」のつ まみを回すと、シーケンスソフトのパンポットつまみが回る・・・といった具合 である。

またこれは、オプションになるが、24bit D/A コンバーター搭載のデジタル入出 力(オプティカル/コアキシャル)を増設可能なI/O拡張ボードもあるので、デジタ ルでPCに音声を送ることも可能である。

タッチレスポンス・アフタータッチ付・弾き心地も良い鍵盤、無骨で丈夫そうな コントローラー、どこに出しても恥ずかしくない音色搭載音源、WAVのテンポコン トロール自在なサンプラー、高音質の8個の楽器別エフェクト(しかも2系統!)+空 間エフェクト2種+マスタリングエフェクト(MOTIFにしかかかりませんが・・)と 思ったら、MOTIF ES6の235,000円は安いかも!?

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「MOTIF ES」 → http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/synth/motifes/index.html 


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ヤマハ
「MOTIF ES」
 第2回 「鍵盤は弾けなくとも・・・」
ライター:ひじりES 【'03年10月1日号】


シンセサイザーといえば鍵盤、鍵盤といえば、ドレミファ、おたまじゃくし、楽 譜・・・・と、なにやら昔学校で習った楽典を髣髴させるものがある。何しろシ ンセというと鍵盤がドーンと目立つので、鍵盤が弾けなくちゃならないのではな いか・・・と思わせる節がある。が、しかしである。この新「MOTIF ES」シリー ズ、鍵盤が弾けなくともなんとかなってしまう。

ヤマハのポーターサウンドやカシオのカシオトーンをご存知であろうか。低価格 で、音楽を楽しもうというキーボードなのだが、誰でも楽しめるように、さほど 鍵盤が弾けなくてもそれなりの演奏が出来てしまうのだ。さて、新「MOTIFES」 シリーズ、先の低価格キーボードのように鍵盤が光るわけでもないのだが、プロ のキーボーディスのように鍵盤が弾けなくとも、それなりの曲がつくれてしまう のである。

まずは、アルペジオ機能。アルペジオといえば、コードの構成音を一音一音連続 して演奏するギターの奏法を思い出すが、つまりは、一定のフレーズを繰り返す、 という機能なのである。例えば、一曲の中で使われるR &Bで使われるギターの カッティングは、大体一定のパターンが使われる。あるいは、ベースパターンも (凝らなければ)一定のパターンで一曲乗り切れる場合も多い。「MOTIF ES」には、 このカッティングやベースパターンその他がアルペジオとして1.787タイプも内 蔵されている。このアルペジオパターンたるや「MOTIF ES」の音色とマッチし本 物そっくりの演奏に聞こえる。おそらくは、かなり腕の良いMIDI職人達の手によ るものと思われる。

もし楽器店に行ったならば、VOICEボタンを押してPRESET2>F>02のMegaDistや USR1>C>01の1FingerRckを選び、1本の指だけで鍵盤を押さえてみて欲しい。これ はびっくり!のロックンロールが展開されてしまう。こんな風に、ファンキーな ギターカッティングからファットなシンセのトランスフレーズまで、様々なジャ ンルのフレーズがアルペジオとして搭載されている。

そして、曲を製作していくSONGあるいはPATTERNモードでは、687種類のフレーズ も用意されている。このフレーズは主にドラムのパターンだと思って欲しい。そ れこそロックからファンク、ダンス系からジャズ、ラテンまで様々な種類のドラ ムパターンが用意されている。しかも、ドラムソロのようなものからフィルイン まであるのだから頭が下がる。

このアルペジオとパターンを使えば、鍵盤が弾けようと弾けまいと、なにやらそれらしい曲ができてしまうのだから凄い。なにしろ、音色が素晴らしい「MOTIF ES」なので、出来上がった作品はプロレベル間違いなしなのだ。

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「MOTIF ES」 → http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/synth/motifes/index.html 


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ヤマハ
「MOTIF ES」
 第1回 「旧シリーズとの比較」
ライター:ひじり 【'03年9月24日号】


2003年8月にヤマハより発売された最新のシンセサイザーが「MOTIF ES」シリー ズである。ヤマハがデジタルシンセサイザー「DX7」を発売したのが20年前、シン セサイザーの進歩を感じることが出来るのが、この「MOTIF ES」シリーズである。 約2年前に発売されたのが、今や旧型になってしまったシンセサイザー「MOTIF」 シリーズである。

音楽の“モチーフ"、和訳すれば"主題" "テーマ" "基調"とい う名を与えられているだけあって、その音色、そして「MOTIF」を構成する、鍵 盤+音源+シーケンサー+サンプラーの融合体は、音楽を演奏する、製作する現場 で、プロレベルで十分に使えるツールであった。実際に旧「MOTIF」を使ってい るライブ演奏やCDなどの音源は数多くある。そして、その音色、操作性、音楽 を演奏する、製作をするといった目的にさらに磨きをかけたのがこの新「MOTIF ES」なのである。

さて、シンセサイザーとして一番重要なポイントは、持っている音、つまり音 色である。いくら見た目が良くても音が悪ければ、楽器としての本分を発揮で きないのはお分かりいただけるかと思う。この新「ES」の音色の原点は、1999 年11月にヤマハから発売された「S80」というシンセサイザーにあるとわたしは 思っている。「S80」、旧「MOTIF」、そして新「ES」とそれぞれの楽器を弾く と、ヤマハの音色作りに対する技術力の変化が見えてくる。そして、発売され た時期に搭載された演算処理回路、この性能差が音色の違いに対する大きなファ クターとなっていることが感じられる。ちなみに、新「ES」では、新開発音源 LSI、175MB(16bitリニア換算)大容量ウェーブROMが搭載されている。

今、こうして新「ES」の音を聞いた上で「S80」の音色を聞くと情報量 が少ない 一昔前のデジタルの録音を、イコライザやエフェクトで無理やり高音と低音を 増幅させて使い物になる音を作っているように感じる。そして、旧「MOTIF」と 比べた場合は、新「ES」音色のS/N比の良さ、持っているウェーブROMの情報量 の多さなのか、高音から低音まで無理のない音が出ているのを感じられる。言 い換えてみれば、原音に近く、特に弦楽器等の生楽器の音は非常にハイファイ に感じられる。

では、新しいものが良くて古いものはダメなのかといえばそうではない。そこ は使う人の感性なので、「S80」のオルガンやベースのちょっと古めのアンプか ら出たような荒削りの音はいまだにやめられないし、旧「MOTIF」のローズピア ノもまだまだ現役で使えてしまうし、あのピアノ音色のファンは今でも多い。

しかし、しかしである!!確かに、新「ES」は音が良いのである。前出のローズ ピアノにしても、中央のC3 から上が、さらに本物に近くなっているし、生ギ ターは使える音になっているし、評判の良かった弦楽器もさらに素晴らしくなっ ている。もっと言えば、今までお金が出来るたびに買い足してきた(値の張った) 音源達の意味がなくなるほど、ハイレベルな音が満載されている。今の人は本当 に幸せである。

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「MOTIF ES」 → http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/synth/motifes/index.html 
「MOTIF」 → http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/synth/motif/index.html
「S80」 → http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/synth/s80/index.html


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