ロードテスト【ソフト】
ヤマハ: 「MOTIF」
恐怖の電話 モチーフ第1話
第2回「驚愕の震える弦。」



 

ヤマハ
「MOTIF」
  ●第2回「驚愕の震える弦。」
ライター:ひじり
【'01年12月19日号】


いよいよ本格的に寒くなってきました。 みなさん、風邪なぞひかぬように。
今年のインフルエンザはきついらしい。

さて、MOTIFの続きである。
前回、かなり使える音色としてピアノ系、オルガン系、ギターベース系をあげて みたのだが、実は、本当のところ・・・・・。背筋に鳥肌がたつほど驚愕したの は、ストリングス系の音色なのである。「もう、いやぁ〜ん」って感じである。

思い出したのが、以前、MOTIFの新製品発表会に行った楽器店の友達から聞いた話。
「どうだった?モチーフ。」
「いやぁ、MOTIFのバイオリン、いいですわぁー。以前のヤマハはこの当たりの 楽器が弱かったんですけど、かなりいけてますよー。」

どらどらと、最初に選んだバイオリン。ここからすごい!ぶっとび!
鼓膜の揺れが頭蓋骨を共鳴させて頭の中にアルファ波があふれ出る感じっすよ。 なんか、こう、なんちゅーか、ボウで弦を擦る音がするんですよ。実に存在感の ある音。しかも演奏家の指のビブラートがかかっている。演奏家が目の前にいるみたいなのだ。

ちょっと和音で弾いていると、いきなりバッハの弦楽四重奏の世界に突入してし まう!ビオラ、セロもいい音してます。気分だけはヨーヨーマーなのだ(笑)

単体だけじゃなく、アンサンブルも、そりゃーもう、存在感と広がりのある世界。 う〜ん、言葉では説明できないな。“ストリングアンサンブルはかくあるべき!” って音っすかね。アンサンブルも小編成から大編成まで、アラカラルトそろってます。

ストリングスカテゴリーの音色並び通りに試し弾きをしていると、最初はバイオリンから、大オーケストラへだんだん編成が音が広がっていくんですね。 これだけで小一時間は陶酔できますよ。目が潤んでくるわけです。
S80ユーザーのボクとしては、う〜ん、このストリングの音色だけ切り離してプラグインボードで発売してくれないかな〜。すっごく希望しますね。ヤマハの人 聞いてくれてますかぁ〜???

もちろん、シンセストリングやレイヤー系のストリングスも即戦力のものが充実 ラインアップ。笑えたのがメロトロンのシミュレート。テープのヒスノイズがチ リチリするんですよね(笑)

メロトロンって知ってますか?若い人は知らないかもしれないけど、カセット テープのようなピロピロのテープに例えばストリングアンサンブルの演奏を、ド、 レ、ミと録音していって、その音ごとにテープを短く切って並べた楽器なんです。 楽器の中に、テープとテープの再生ヘッドが鍵盤数だけ並んでいる、チョーアナ ログな楽器。ボクでも、聞いたことはあるが実物を見たことはないのだ。しかし ながら、思わずキングクリムゾンの宮殿を弾いてしまうボクはやっぱだいぶおっ さんなわけ??(若い人にはますますわからんだろうなー)

ブラス系。
ブラスというと昔はローランドが定番だったが、最近のシンセはどのメーカーの ものでも代わりばえはしないかわりに、どのシンセのブラス系音色もそれなりに 使えるわけ。
トゥチィーと言うんですか?ハイノートをブラスセクションで、パァ!と鳴らすあ れ。十分かっこいいです。グルーブしてます。単体のブラスからアンサンブルま で。速いテンポで使うものからゆっくりした曲にあうものまでいろいろ揃ってま す。シンセブラスも使えますね。派手ではないけど存在感のあるシンセブラス なんてソロにはもってこいでしょ。

木管系、サックスについてもS80と比べてかなり良くなっていますね。もう、本 物そっくり(笑)奏法さえしっかりすれば本物と間違うかもね。フルートも震えて ます!良い感じっすよ。

シンセ系は、アナログありFMあり、ソロ系有り、レイヤー系あり、ダンスもので 使える変態系有りと当然揃えるものは揃っているという感じ。しかも、やたらと 音色数が多い。これはボクの感想だが、このシンセ系の音色はMOTIFにはもった いないという感じ。というのは、ストリングスなどの生音には広い帯域の再生装 置が必要だがシンセ類には関してはそれほど広い帯域のピュアなアンプが必要な いから。もちろんMOTIFのアンプは中域もしっかり出ているから、ムーグ系のア ナログシンセもぶっとい音で再生できている。だからいいか(笑)

ドラムも各種揃っていて、使えますね。生ドラムも音もしっかりしているし、 TR909の名前が付いているアナログドラムの音もそれらしい。
このドラム、パーカッションにはアルペジオパターンとしてその音色にあわせた リズムパターンが組んであるものがあって、リズムパターンをどう鳴らすかという参考にもなるわけ。

それからワールド系というのですか、アジア系の音色がいつになく豊富にあるの もMOTIFの特徴。ガムランからインド、アフリカ、そして和風の音色、ドラム音 もけっこうあります。こういうのを巧く使えば音楽の幅が広がること間違いなしなのだ。

 


 

ヤマハ http://www.yamaha.co.jp/

MOTIF  http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/synth/motif/index.html

 


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ヤマハ
「MOTIF」
  ●恐怖の電話 モチーフ第1話
ライター:ひじり
【'01年12月05日号】


先日、このメルマガを発行している社長さんからある電話があった。

社長 「ひじりさん。この前S80を買ったひじりさんには”悪い”けど、ヤマハの新シンセサイザーのMOTIFのコラムを書いてくださいよ。」

ひじり「いやいや、お安いご用ですけど・・・・。いったい何が"悪い"んですか??」

社長 「いやいや、そのなんて言うか・・・音が良すぎて。わははは。ひじりさんが気の毒で。ぎゃははは。」

なんという社長であろうか!!うちのかわいいS80を愚弄するとは!! と腹の中で思ったのだが、そこはサラリーマン体質が染み込んだ悲しい体質、 「いやー、そうですかぁ。あはははは。」と社長さんにはかなわない(笑)

(ちなみに、Dipssの米谷社長氏の名誉のため書くが、氏はこんな軽薄ではない)

ということで、12月の天気の良い日曜日にDipssの教室に置いてあるMOTIFを触らせてもらうことになった。

さて、MOTIFとはいかなるものであろうか?

写真で見たとおり鍵盤が付いているのでシンセサイザーである。その他にもエフェ クター、シーケンサー、サンプリング機能まで付いた、業界で言うところのワー クステーションなのである。つまり、これ一台でボーカルや生楽器と言った本格 的なマイク録音以外のことは、たいていまかなうことが出きるマシンのことを指す。

さてさて、触ってみたのは76鍵モデルのMOTIF7。シルバーのボディーにボタンや つまみがいっぱいついている。早速、プリセットの音色を聞いてみることにした。

まずは、ピアノ類。一言でくくってしまえば、プロの現場で十分使えるものであ る。というよりは、素晴らしいものである。くやしながら書けばS80よりちょっと良いくらいか(と思いたい・・・)。
というのは、全体的に言えることなのだが、いわゆる"出音が良い"のだ。これは ボクの感想であるが、 S80と比べても高域低域がかなり出るようになっている。 また、実用域である中域もますます迫力のある出音となっている。

いわゆる一般的に使う音色としては、生ピアノ、エレキピアノの中でもウィリッ ツァー、ローズ、ダイナマイトローズ、CP、DX系のキラキラエレピ、なのだが、 どれも高水準である。当然どの音もプロの現場に持っていってすぐ使えるレベル に達している。

うーん、ここまでくると、ピアノ専用であるプラグインボードPLG-150の出番は あるのだろうか?かくいうボクもS80にPLG-150をつっこんで使っているのだが、 ウィリッツァー、ローズ系、DX系のエレピに関しては、プラグインボード以上で はないか。両者を同じ土俵で比較してないのではっきりは言えないがMOTIFの生 ピアノの方が勝っているかもしれないほど。

昔の話になるが、鳴り物入りで登場したあの名機EX5のピアノの音。アンサンブ ルの中で沈んでしまうと言う理由で、あまり現場に取り入れられなかったのだ。 あの頃から比べるとヤマハもサンプリング音の質が向上したものである。ここに きてピアノメーカーの面目躍如だとひたすら感心する。

次にオルガン、ギター、ベース。 S80と比べても音色数がやたら増えている。しかも、使えるんだな、これが!

オルガンに関しては、チープなYC-45から、いわゆるB-3の音、ジャズ系、ディス トーションの効いたディープパープルのオルガン、ELPのキースエマーソンの音、 トレモロのブリブリ回っている音、ゴージャスなパイプオルガン。何でもこいで ある。
またディスプレイの左側に付いているKNOB CONTORLと呼ばれる4つのつまみに、 オルガンのドローバーにあたるものが割り振られており、音色の変更も実に簡単 である。全ての音色に対して"キモ"と思われるパラメーターがこのつまみに割り 振られており、現場ですぐに音色の変更が可能になっている。このあたり、プレ イヤビリティーに優れていると言わざるを得ない。実によく考えられている。

ギターに関しては、ローランドのJVシリーズをよく研究したのだろうか? アコースティックギターから、様々な音色のエレキギター、ロカビリーからヴァン ヘイレンまでと言うのか、また、カッティングからリード系まで、使える音色が オンパレードである。
また、音色のデータにアルペジオも組み込まれており、和音を押さえるだけで、 いわゆる生ギターのアルペジオから、R&Bのミュートカッティングまでこなして しまう。これも前出のつまみにTENPOが割り振られているのでスピードのコント ロールは自由自在。シーケンサーとも同期するで実に便利この上ない。

当然ベースも、弦のラウンド弦の振動から、フレットレス、シンセベースもムー グ系、FM系と至れり尽くせり。言うことなしである。


ヤマハ http://www.yamaha.co.jp/

MOTIF  http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm/p/synth/motif/index.html

 


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