GSとXGの拡張ポイント
- GSとXGが、GMから拡張したポイントは次の3点です。
- (1)音色数の拡張
- (2)音色をエディットする機能の追加
- (3)エフェクト機能の追加
- これらは、言い換えるとGMの基本仕様の中で機能的に弱かった部分です。これらのポイントを拡張したことで、GS、XG共に懐の深い音楽的な表現力に優れた音源規格になっています。
- 次に、上記の拡張ポイントを解説しながら、GSとXGの違いについて説明しましょう。
(1)音色数の拡張
- GSとXGはいずれも、音色バンクを選んでから音色を選択するという仕組みで音色を拡張しています。分かりやすくするために、メロディ音色を選ぶ場合について説明しましょう。下図を見て下さい。横軸に音色番号が、縦軸に音色バンクが並んでいます。たとえば、音色バンクが002、音色番号が003だと「D」という音色が選ばれるわけです。音色番号だけで音色を選んでいたGMに比べて、音色数が大きく拡張されているのが分かると思います。
- さて、横軸の音色番号についてはGS、XGとも、GMと同様にMIDIのプログラムチェンジで選びます。一方、縦軸の音色バンクは、GSがコントロールチェンジのバンクセレクトMSB(#0)、XGはバンクセレクトLSB(#32)を使います。ちょっとした違いですが、音色バンクを選ぶMIDI信号が異なるために、GSとXGは互換性がありません。異なったデータを再生すると、違う音色が選ばれたり、音が鳴らなかったりします。
- ただし、音色バンクのうち、バンクセレクトMSBとLSBがともに0に設定されているバンクは、GMと同じ音色が並んでいます。そのため、GSとXGには、GMレベルでの互換性はとれているわけです。
-
-
-
(2)音色をエディットする機能の追加
- GS、XGでは、音源にフィルターやEGを持ち、MIDIのコントロールチェンジのNRPNや、システムエクスクルーシブを使って音色を自由に作り変えることができます。音色を作り替えるためのパラメーターの数は、GSとXGでほとんど差はありません。ただし、GSとXGでは音源の方式が異なるため、音色のエディットについては全く互換性はありません。
(3)エフェクト機能の追加
- エフェクトの機能については、XGとGSで大きな違いがあります。
- XGでは、リバーブ、コーラス、バリエーションの3系統のエフェクトが定義されています。中でもバリエーションエフェクトは、ディストーションやフランジャーなどをはじめとする多くのプログラムを持ち、各プログラムについて最大16種類ものパラメーターが可能で、単体のマルチエフェクター並の機能を持っています。そのため、積極的にエフェクトを使った曲作りが可能です。
- 一方GSでは、リバーブ、コーラスの2系統のエフェクトが定義されているだけです。そのため、ディストーションやオーバードライブなどの効果をエフェクトで付けることができません。
- リバーブとコーラスについても、エフェクトプログラムやエフェクトパラメーターの構成が全く異なっているため、互換性があるとは言えません。
- さて、ここまでGM、GS、XGの3つの音源規格について簡単に紹介しました。まとめると、すべての音源規格のベースになっているGMと、GMから独自の拡張を行ったGSとXGということになります。独自の拡張を行ったために、GSとXGの間に互換性はありません。
- ちなみに、XGに対応した音源には、GSのデータを再生するためのモード(TG300Bモード)を持っているものがあります。もっとも、ウェーブやエフェクトが異なるために、全く同じと言うわけではありませんが、ある程度は再生できるようです。すべての音源にこのような仕組みが付いていると便利なのですが…。
- 音源やソフトを購入する際には、音源規格のマークをしっかりと確認するようにして下さい。
|