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■音色選択のための3種類のデータ
■バンク・セレクトMSBの設定
■SFXボイス、ドラムボイスの選び方
■ノーマルボイスの選び方
さて、音色を選ぶためのMIDIデータといえば、もちろんプログラム・チェンジですね。GMでも、プログラム・チェンジを使って音色を選んでいたと思います。
バンク・セレクトMSB
バンク・セレクトMSBとバンク・セレクトLSBは、モジュレーション・ホイールなどと同じコントロール・チェンジの仲間です。
これは、Performerのイベント・リストの表示です。
この入力例で注意してほしいのが、ティックの数値です。
理由の1は、3つのデータの順番を明確にすることです。
理由の2は、音源にかかる負担をできるだけ少なくすることです。
このプログラム・チェンジは、ほとんどのMIDIデータと同じく0〜127までの数値しか扱えない仕組みになっているため、最大で128種類の音色しか選択できません。
GMのリファレンス音色が128音色になっているのは、この理由によります。
さて、みなさんがお持ちのXG対応の機器では、おそらく450音色以上の音色がプリセットされているはずです。
そこでXGでは、下記の3種類のデータを使って音色を選ぶ仕組みをとっています。
バンク・セレクトLSB
プログラム・チェンジ
モジュレーション・ホイールのコントロール・チェンジ・ナンバーが1番であるのに対して、バンク・セレクトMSBは0番、バンク・セレクトLSBは32番になっています。
この3種類のデータでは、まずバンク・セレクトMSBとバンク・セレクトLSBで音色バンクを選び、その後でプログラム・チェンジによって音色を指定します。
ですから、3種類のデータの順番も重要で、順番が逆になると目的の音色が選べなくなります。
しかも、バンク・セレクトによる音色バンクの選択は、プログラム・チェンジが送られてきたときに始めて有効になるという仕組みになっているため、この3種類のデータを必ず1セットにして使うようにしてください。
下図に、Performerでこの3つのデータを入力した例を示します。
たいていのシーケンス・ソフトには同様のウィンドウがあるので分かると思いますが、左端の数値は左からメジャー(小節)、ビート(拍)、ティックです。
ティックは、1拍/480で拍の中でのデータの位置を示しています。
ティックの右側の記号はPerformer独特のもので、▲はコントロール・チェンジを、■ はプログラム・チェンジを表します。
つまりこの入力例では、コントロール・チェンジ0番(バンク・セレクトMSB)が0に、コントロール・チェンジ32番(バンク・セレクトLSB)が45に、プログラム・チェンジが28に設定されているわけです。
みなさんがお持ちのシーケンスソフトでは、異なった表示になるとは思いますが、入力するデータは同じですので、参考にしてください。
3つのデータが、同じ位置ではなく、5ティックずつ離れて入力されているのが分かると思います。これには、次の2つの理由があります。
先ほども説明したように、3つのデータは送信する順番が大切で、順番が替わると正確に音色が選択されなくなります。
もともとXG対応の音源には、バンク・セレクトとプログラム・チェンジが同時に入ってきても、自動的に正しい順序に読み替える機能が付いています。
しかし、音源の機能に頼るのではなく、入力例のように3つのデータを少しずつずらして、正しい順序で入力するように習慣づけましょう。
同一のタイミングに多くのデータが入っていると、全ての処理を短時間内に終わることができず、発音が遅れてしまうことがあります。
それを避けるためには、タイミングを少しずつでもずらしてデータを入力し、音源の負担を軽くしてやること、これがポイントです。
これから、XGの機能をフルに使い始めると、こういったちょっとしたデータの作り方が大きくものをいう時が必ず来ます。
では、3つのデータをどれくらい離しておけばいいかというと、お使いのシーケンス・ソフトの分解能によっても異なりますが、1拍/96程度も離れておけば十分でしょう。

■バンク・セレクトMSBの設定
ピアノやベースといった一般の楽器音は、全てバンク・セレクトMSB=0のノーマルボイスに入っています。
バンク・セレクトMSB=64のSFX音色には、効果音系の音色が入っています。
バンク・セレクトMSB=126はSFXキットとなっていますが、こちらは効果音系の音色がドラムボイスのように鍵盤ごとに割り当てられています。
バンク・セレクトMSB=127は、いわゆるドラムボイスです。
バンク・セレクトMSBでは、下の表のように、音色の大きな区分けを変更します。
ですからたいていは、バンク・セレクトMSB=0が標準の状態になります。
こちらは、鍵盤の位置によって効果音をいろいろなピッチで再生することができます。
SFX音色は、低音を怪獣の声や爆発音として使ったり、高音をノイズとして使うなど、ピッチを変えると用途が広がります。
ですから、同時に複数の効果音を使いたいときに有効です。たとえば、アクションもののBGMの制作で、急ブレーキと機関銃とヘリコプターを同時に使って臨場感を出したい、といった場合です。
入っている音色は、バンク・セレクトMSB=64のSFX音色と同じです。
XGでは、スタンダード・キット、ロック・キット、クラシック・キットといったドラムボイスが、9セット用意されています。バンク・セレクトを使うと、トラック10以外でも簡単にドラムボイスを選ぶことができます。
バンク・セレクトMSB=1〜63、65〜125の未使用となっているバンクは、間違って指定すると音が鳴らなくなるので注意が必要です。

■SFXボイス、ドラムボイスの選び方
まず、ドラムボイスの選び方を説明します。
これで、音色の選び方は理解してもらえたと思いますが、確認のために実例をあげてみましょう。
バンク・セレクトMSB=127(ドラムボイス)
次は、SFXキットを選んでみましょう。
バンク・セレクトMSB=126(SFXキット)
最後に、SFXボイスを選びましょう。
バンク・セレクトMSB=64(SFXボイス)
バンク・セレクトMSBが0以外に設定されている場合は、バンク・セレクトLSBは必ず0になります。
ここで、バンク・セレクトMSBが0以外の音色の選び方を説明しましょう。
音源に付属のマニュアルからボイスリストを出し、XGドラムボイスリストのページを開けてください。
ドラムボイスを選ぶには、例の3種類のデータの、バンク・セレクトMSBを127に、バンク・セレクトLSBを0に、プログラム・チェンジをリストのプログラムナンバーから1を引いた値に設定します。
プログラムナンバーから1を引くのは、ボイスリストのプログラムナンバーが1〜128で書かれているのに対して、プログラム・チェンジでは0〜127になっているためです。
ただし、シーケンスソフトの中にはプログラム・チェンジを1〜128で設定する仕様になっているものもあるので、お使いのソフトの仕様を一度確認してみてください。
バンク・セレクトLSB=0
プログラム・チェンジ=16
→Program#=17"Rock Kit"
先ほどのXGドラムボイスリストの右端に見えるSFX1、SFX2が、SFXキットです。
選び方は、バンク・セレクトMSBを126に、バンク・セレクトLSBを0に、プログラム・チェンジをリストのプログラムナンバーから1を引いた値に設定します。
次に、実例をあげておきます。
バンク・セレクトLSB=0
プログラム・チェンジ=0
→Program#=1"SFX1"
こちらは、XGノーマルボイスリストの最後にリストが載っています。
選び方は、バンク・セレクトMSBを64に、バンク・セレクトLSBを0に、プログラム・チェンジをリストのプログラムナンバーから1を引いた値に設定します。
次に、実例をあげておきます。
バンク・セレクトLSB=0
プログラム・チェンジ=83
→Program#=84"CarCrash"

■ノーマルボイスの選び方
バンク・セレクトMSB=0(ノーマルボイス)
バンク・セレクトMSB=0(ノーマルボイス)
選び方は、バンク・セレクトMSBを0に、バンク・セレクトLSBをXGノーマルボイスリストのバンクナンバーに、プログラム・チェンジをリストのプログラムナンバーから1を引いた値に設定します。
次に、実例をあげておきます。
バンク・セレクトLSB=45
プログラム・チェンジ=28
→Program#=29,Bank= 45"Jazz Man"
バンク・セレクトLSB=40
プログラム・チェンジ=4
→Program#=5,Bank=40"HardEl.P"
